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学資保険は年末調整で控除の対象になる?

学資保険の豆知識   49,457 Views

学資保険の保険料は、年末調整や確定申告で控除の対象になります。

支払った保険料に応じ、所得税で最大4万円の控除が受けられるのです。控除を受けるといくらくらい払い戻しを受けられるかは年収や保険料などによりますが、年間で数千円程度違ってきます。

控除は申請しなければ受けられません。

具体的にどのような手続きをすればいいのか、計算方法はどうなっているのかなど、ここでは学資保険と年末調整、控除について説明します。

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学資保険はなぜ年末調整で控除対象に?

学資保険というと、保険は保険でも貯蓄・積立をするものであり、生命保険というイメージを持っている方は少ないかもしれません。

確かに学資保険は子どもの将来の学費を積立するという商品でもありますが、生命保険会社が販売する生命保険の一種です。契約者が死亡・高度障害状態など万一の際にはその後の支払いが免除される払込免除がついて、満期保険金をきちんと受け取れるようにできているなど生命保険の性質も兼ね備えているからです。

そのため、申請をすれば毎年保険控除を受けることができます。

年末調整で対象になる保険料の控除には「生命保険控除」、「地震保険控除」、「社会保険控除」、「小規模企業共済等掛金控除」と大きく分けて4つあります。学資保険はこのうち、「生命保険控除」に分類されます。

さらに、生命保険料の所得控除には3種類あり、学資保険はこのうち「一般生命保険料控除」に該当します。(※医療保障の特約を付加している場合には介護保険料控除の対象になることもあります。)

生命保険料控除の対象となる保険の種類

一般生命保険料控除 死亡保険、養老保険、収入保障保険、学資保険 等
介護医療保険料控除 医療保険、がん保険、介護保険 等
個人年金保険料控除 個人年金保険 等

もし学資保険のほかに死亡保険などに加入している場合にはその年に支払った保険料の総額で控除額が決まりますので、それらの保険料をあわせて計算します。もし他の生命保険で控除額の上限に達している場合は、すでにいっぱいなので学資保険でさらに控除を受けることはできません。

生命保険料控除を受けるためには?

生命保険料控除を受けるためには「生命保険料控除証明書」が必要になります。この証明書は毎年10月~12月に加入している生命保険会社から郵送されてきます。年末調整の際に「証明書がない!」と焦らないよう、しっかり保管しておきましょう。生命保険料控除証明書は紛失した場合は再発行が可能です。

〈会社員は年末調整〉

会社員の場合、「給与所得者の保険料控除申告書」に必要事項を記載し、生命保険料控除証明書を添付して会社に提出します。

〈自営業者は確定申告〉

自営業の方は毎年2月16日~3月15日までの所得税確定申告を受ける際、確定申告書の生命保険料控除欄を記入し、生命保険料控除証明書を添付して提出すれば控除を受けることができます。

控除を受けるための注意点

学資保険で生命保険料控除を受けるためには次のような点に注意が必要です。

加入時期により新契約と旧契約で違いがある

平成22年度税制改正により、改正前と後とで生命保険料控除の取り扱いが異なります。

具体的には平成23年12月31日以前に契約した場合には旧契約に基づく方式、平成24年1月1日以降に契約した場合には新契約に基づく方式となります。加入の時期によって計算方法に違いがありますから注意しましょう。詳しくは次項で説明します。

保険期間5年未満の場合控除対象にならない

保険期間が5年未満の生命保険のなかには控除の対象にならないものもあります。

契約が妻名義でも夫の所得から控除できる

例えば専業主婦である妻が学資保険の契約者で、夫が保険料を支払っているというケースもあるかと思います。そうした場合にも夫の所得から控除が可能です。国税庁HPには次のように書かれています。

「生命保険控除の対象となる生命保険契約等とは、一定の生命保険契約等で、その保険金等の受取人の全てをその保険料の払い込みをする者又はその配偶者その他の親族とするものをいい、契約者が誰であるかは要件とされていません。したがって、この要件が充たされている限り、保険料を支払った夫の生命保険料控除の対象になります。」

このように、妻名義であっても夫名義であっても生命保険料控除の対象になるということです。ただし、その場合祝金や満期金の受取人は保険料の払い込みをする人または配偶者や親族である必要があるということです。

専業主婦の場合、自分に所得がないため控除を受けることができないと考えていた方もいらっしゃるかもしれませんが、このように夫の生命保険料控除として控除することが可能です。

また、妻がパートの収入で103万円以下の場合、所得税がそもそも0円ですので生命保険料控除を受けても所得税は安くなりません。住民税は安くなります。この場合も妻名義の学資保険でも夫の生命保険料控除に含めて控除を受けることができます。

新契約と旧契約の控除額の違い

控除額は年間の支払い保険料によって違ってきます。1年間に支払った保険料の総額から一時金などを差し引いたものが年間の支払い保険料です。

また、新契約の場合、旧契約の場合、両方の契約がある場合の3通りで控除額が違ってきます。

新契約に基づく場合の控除額

平成24年1月1日以降に契約した保険で以下の3種類の控除枠があります。

  • 一般生命保険料控除
  • 介護医療保険料控除
  • 個人年金保険料控除

所得税

年間の支払い保険料等 控除額
2万円以下 支払い保険料等の全額
2万円超〜4万円以下 支払保険料等×1/2+1万円
4万円超〜8万円以下 支払保険料等×1/4+2万円
8万円超 一律4万円

住民税

年間の支払い保険料等 控除額
12,000円以下 支払い保険料等の全額
12,000円超〜32,000円以下 支払保険料等×1/2+6,000円
32,000円超〜56,000円以下 支払保険料等×1/4+14,000円
56,000円超 一律28,000円

それぞれの控除枠ごとの上限は所得税は4万円、住民税では28,000円となっています。もしも3種類の保険すべて加入している場合には所得税で合計12万円、住民税で合計84,000円の控除を最大で受けることができるわけです。

学資保険の場合、年間の支払い保険料は多くの方が8万円を超えていると思います。その場合には4万円の控除が受けられます。

旧契約に基づく場合の控除額

平成23年12月31日までに契約した保険で以下の2種類の控除枠があります。

  • 一般生命保険料控除
  • 個人年金保険料控除

所得税

年間の支払い保険料等 控除額
25,000円以下 支払い保険料等の全額
25,000円超〜5万円以下 支払保険料等×1/2+12,500円
5万円超〜10万円以下 支払保険料等×1/4+25,000円
10万円超 一律5万円

住民税

年間の支払い保険料等 控除額
15,000円以下 支払い保険料等の全額
15,000円超〜4万円以下 支払保険料等×1/2+7,500円
4万円超〜7万円以下 支払保険料等×1/4+17,500円
7万円超 一律35,000円

旧契約では介護医療保険料控除がありませんでした。

新旧契約の双方に加入している場合の控除額

新契約と旧契約の両方に加入している場合の生命保険料(新旧)・個人年金保険料(新旧)は、以下の3通りから選ぶことができます。

  1. 新契約のみ申告
  2. 旧契約のみ申告
  3. 新旧契約の両方を申告

新旧契約の両方を申告するという場合、上限は所得税で4万円、住民税で2.8万円になりますので注意しましょう。

国税庁 「No.1140 生命保険料控除」(平成29年4月1日現在法令等)

実際にいくらの控除が受けられるのか、控除額の計算については日本生命や富国生命など保険会社のHPでシミュレーションができるところもあります。

還付金はいくらになる?

では実際に学資保険の控除を申請するといくらくらい税金が戻ってくるのでしょうか。

以下の家族で学資保険に加入した場合いくらの還付金が受けられるのかを計算してみます。

  • 35歳男性会社員
  • 年収:500万円
  • 家族:妻(35歳)子供(0歳)
  • 学資保険保険料:月々10,000円(新契約)

500万円-給与所得控除(500万円×20%+54万円)=給与所得346万円

収入金額 給与所得控除
180万円以下 収入金額×40%
65万円に満たない場合には65万円
180万円超〜360万円以下 収入金額×30%+18万円
360万円超〜660万円以下 収入金額×20%+54万円
660万円超〜1,000万円以下 収入金額×10%+120万円
1,000万円超 220万円(上限)

給与所得の金額から所得控除を差し引いて課税所得を算出します。所得控除の合計額は

38万円(基礎控除)+60万円(社会保険料控除)+38万円(配偶者控除)+38万円(扶養控除)=174万円

となりますからしたがって課税所得金額は

給与所得346万円-所得控除の合計174万円=172万円

となります。

さらに学資保険の保険料は年間12万円ですので控除額は4万円となりますから、生命保険料控除ありの場合の課税所得は168万円になります。

これらを所得税の計算表に当てはめると

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超〜330万円以下 10% 9万7,500円
330万円超〜695万円以下 20% 42万7,500円
695万円超〜900万円以下 23% 63万6,000円
900万円超〜1800万円以下 33% 153万6,000円
1800万円超〜4,000万円以下 40% 279万6,000円
4000万円超 45% 479万6,000円

課税所得168万円だと所得税の税率は5%となります。
また、住民税は課税所得の10%が一律徴収となります。年間支払い保険料56,000円で控除額は28,000円です。
そのため戻ってくる税金はそれぞれ

  • 所得税:40,000円×5%=2,000円
  • 住民税:28,000円×10%=2,800円

となり、合わせて4,800円の還付金を受け取ることができます。一見少ないような金額ですが、18年間では86,400円にもなります。

申告書の書き方

学資保険を年末調整の際に一般生命保険料控除として申請するには、「給与所得者の保険料控除申告書」に必要事項を記入する必要があります。

以前は「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」という長い名前だったのですが、平成30年分以降は配偶者特別控除申告書との兼用様式が廃止になりました。ときどき書類の様式が変わるのでなかなか書き方が覚えられない…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

国税庁「[手続名]給与所得者の保険料控除の申告

学資保険は生命保険料控除のうち、一般の生命保険料に該当しますので、この欄に保険会社の名称や本年中に支払った保険料の金額などを記入していきます。新契約・旧契約についての記載欄もありますので注意しましょう。

一般の生命保険料の欄の記入例

基本的には生命保険控除証明書に沿って記入すればだいじょうぶですが、各欄に記入の際の注意点について解説していきます。

➀ 保険会社等の名称

保険会社のなかにはとても長い会社名のところもありますが、この欄は正式名称でなくても略称でも大丈夫です。また、JA共済やかんぽなど、保険会社ではないところもありますね。その場合も保険会社「等」となっていますのでそのまま書いてだいじょうぶです。

➁ 保険等の種類

控除証明書に書かれている種類を書きます。

➂ 保険期間又は年金支払期間

控除証明書に書かれている保険期間を書きます。

➃ 保険等の契約者の氏名

控除証明書に書かれている契約者の氏名を書きます。

➄ 保険金等の受取人

控除証明書に記載がないこともありますが、保険証券などに書かれている名前を書きます。

➅ 新・旧の区分

控除証明書の適用制度の欄にある「新制度」「旧制度」という記載にしたがっていずれかに○をします。

➆ あなたが本年中に支払った保険料の金額

ここも控除証明書に記載されている金額をそのまま書けばOKなのですが、注意点があります。多くの控除証明書には、実は2つの金額が書いてあります。

  • 証明額…年始から控除証明書発行時点までの支払済み保険料の額
  • 参考額(申告額・予定額)…このまま変更なく年末まで支払った場合の予定額

保険料控除は1月1日から12月31日まで年間の支払った保険料について控除を受けるわけですので、参考額(申告額・予定額)のほうを申告書に記載します。

➇ 計算式

計算式を参考に記載していきます。記入例では新契約の学資保険と旧契約の終身保険とで色分けしてあります。

年末調整を控除申請を忘れてしまったら?

会社員の方の場合、生命保険料控除の申請は年末調整で必要書類を提出して行います。しかし、学資保険の控除申請が年末調整に間に合わなかったりうっかり忘れてしまったり、そもそも学資保険が保険料控除の対象だと気づかずに過ぎてしまったりということもあるかもしれません。その場合には、次の手続きで申請が可能です。

〈確定申告する〉

年末調整と比べて少し面倒にはなりますが、自分で確定申告をしましょう。2月16日~3月15日の期間に確定申告の書類に生命保険料控除証明書を添付して税務署で手続きするか提出してください。またはe-TAXを使ってネットで確定申告も可能です。

〈還付申告する〉

申告を忘れてしまった場合、遡って還付申告が可能です。還付申告できる期間は保険料を支払った年の翌年1月1日から5年間です。

国税庁「No.2030 還付申告」(平成29年4月1日現在法令等)

まとめ

学資保険は年末調整や確定申告で生命保険控除の対象として申告が可能です。

控除を受けるために生命保険会社から送られてくる「生命保険料控除証明書」をしっかり保管し、手続きを忘れずに行いましょう。

学資保険を生命保険料として控除を受けるためには毎月の保険料をしっかり納付しておく必要があります。滞納がある場合にはきちんと年内に納付するようにしましょう。

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